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「 平成22年度診療報酬改定に係る要望書 」
 
12月22日に厚生労働省保険局医療課に要望書を提出致しました
 
   
平成21年12月22日
   
   

厚生労働省保険局
医療課長
 佐 藤 敏 信 様

   
   

日本慢性期医療協会
会 長 武久洋三

   
         
   

平成22年度診療報酬改定に係る要望書

   
         
   

良質な慢性期医療を提供する医療団体として、平成22年度診療報酬改定において下記を要望する。

(救急急性期との連携)
1. 当協会が平成21年4月に実施した調査では、医療療養病床100床につき、1ヶ月あたりの新規入院患者は10.6人受け入れており、そのうち4.0人が急性期病院からの入院である。(資料1-2P)急性期病院からの退院促進による医療費削減にも寄与しているといえる。そこで、急性期病院からの新規紹介入院については、急性期受託加算とし、入院後一ヶ月間は1日300点、2ヶ月目は1日100点を認めて欲しい。また、一般病床13:1および15:1の基準の病棟においても同じような評価が望ましいと考える。

(急性期との連携)
2. 慢性期病院の医師が急性期病院に入院中の患者を転院促進のために訪問し、連携促進した場合、転院1回につき1000点、看護師の場合500点を認めて欲しい。
(介護保険では介護支援専門員の急性期病院への訪問が評価されている)

(在宅との連携)
3. 在宅や介護保険施設などで療養中の慢性期患者が急変した場合の入院については在宅急変時受託加算として入院後一ヶ月間は1日300点、2ヶ月目は1日100点を認めて欲しい。(これらの患者が高度急性期病院に入院したとするとミスマッチにより医療費を無駄使いすることになる)

4. 平成21年4月に実施した調査によると医療療養からの退院患者のうち介護保険施設と在宅をあわせると42.5%を占め、これらはいわゆる軽快退院と考えられる。軽快退院患者の退院時に在宅復帰加算として500点を認めて欲しい。
(退院促進会議の開催などを条件とする)            (資料1-3P)

(診療所との連携)
5. 在宅療養支援診療所の実質的稼働は低調である。地域連携を促進するためにも、地域の慢性期医療拠点に診療所の後方支援病床として、在宅療養支援診療所支援病院の認可を行い、支援病院加算の評価をして欲しい。また、病院病床を地域の診療所に開放した場合、開放型連携加算をつけて欲しい。

(重症病棟の在宅復帰率)
6. 回復期リハ病棟においては重症割合15%、在宅復帰60%で評価されている。しかし、当会の調査によれば、医療保険療養病床のうち、医療区分2・3が8割以上を占める重症病棟においての在宅復帰率は45.1%を占めている。(資料2-4P)
医療区分2・3が8割以上を占める病棟において在宅復帰率が50%以上の場合には医療療養病棟1、50%未満の場合には医療療養病棟2として評価をして欲しい。

(地域連携管理加算)
7. 社会福祉士と保健師又は看護師が専従で在籍し、平均在院日数が180日以内の医療療養病床には患者一人当たり1日100点の加算をつけて欲しい。

(医療区分の重症加算)
8. 医療区分靴砲弔い討粒胴猝椶里Δ繊3つ以上が合併している超重症者に対しては超重症加算として1日300点を認めて欲しい。(資料3-2P)

9. 医療区分兇砲弔い討粒胴猝椶里Δ3つ以上が合併している準超重症者に対しては準超重症加算として1日250点を認めて欲しい。(資料3-2P)

10.患者分類の上では、医療区分1でありながらも重症の患者でADL区分3の患者は1日当たり885点の診療報酬では、実質的に医療療養病棟での入院治療は不可能である。区分気旅猝(資料4)について、該当すれば重度加算として1日200点を認めて欲しい。

(医療区分の改善率)
11.入院時の区分が1ヶ月後、3ヵ月後での1ヶ月平均医療区分が改善している患者の割合が60%以上の場合は、医療区分改善加算として入院患者1日1人当たり20点を加算してほしい。(3ヶ月の平均実績で申請可能とする)   (資料5)

(認知症)
12.医療区分1で高度認知症患者は、現在の報酬では医療療養病棟での治療は難しい。高度認知症(薫幣紂亡擬圓身体的疾患で入院した場合は、高度認知症患者加算として入院後一ヶ月間は1日200点を認めて欲しい。

13.BPSDの患者については入院から7日間は1日300点を認めて欲しい。

(他科受診)
14.眼科、耳鼻科等、当該医療機関で標榜していない科目について他医療機関受診については減算を除外して欲しい。特に、人工透析などは長期間にわたり定期的な治療が必要となるので善処してほしい。

(高額薬剤)
15.抗癌剤適応のホルモン剤、及び抗パーキンソン病薬剤などの難病治療のための高価薬を医療特定材料として認めて欲しい。
(食道瘻交換時の医療材料やポーテックスなども同様)

(チーム医療)
16.医療療養病床の入院患者の重症化に伴い、医師をはじめとする職員の負担は増加している。医師の業務を患者に集中させるためにも、一般病床で認められている医師事務作業補助体制加算(病棟クラーク)を医療療養病床にも認めて欲しい。

17.現在、診療報酬は主に医師と看護師の配置数により算定されているが、チーム医療の促進により、コメディカルが病棟業務に多く携わっている状況を鑑みて、各種国家資格者の病棟専従配置に対して評価して欲しい。(特に薬剤師、管理栄養士、PT、OT、ST、社会福祉士などについて1日患者1人当り20点の加算をして欲しい)
(資料6-2P)

18.当協会が平成21年4月に実施した調査によると、実に多くの会議が開催され、リーダー担当者も参加者も多岐にわたり、業務への影響も大きい。「5職種以上で構成される会議」について、(1ヶ月1回につき1000点の加算をして欲しい)
(資料6-3/4/5P)

19.当協会が平成21年4月に実施した調査では、退院患者のうち死亡退院は36.7%を占める。死亡前1ヶ月の間に多職種によるターミナルケアカンファレンスを行った場合、500点を認めて欲しい。また、死亡後、死亡例検討会(デスカンファレンス)を行った場合も同様に認めて欲しい。(資料1-3P)

(看護・介護の体制)
20.看護師と介護職員の加配、夜勤体制の強化に対して加算を認めて欲しい。
(看護・介護職員の法定数より常勤換算で30%以上加配している場合は、患者1人1日当り30点の加算をして欲しい。また、患者20人に1人以上の看護職員による夜勤をしている場合、同様に30点加算を認めて欲しい)

21.介護職員の中での介護福祉士の配置割合を評価して欲しい。(例:30%以上12点)
(介護療養型医療施設には適応されている)

22.72時間問題に関して、特殊疾患病棟には看護師など夜勤の72時間規定が適応されていないことからも、医療区分2・3の比率に関わらずすべての医療療養病棟について同じように、適応除外を認めて欲しい。
(重症の患者がますます多くなっているために夜勤の数を増やそうとすると条件がクリアできないという矛盾した規定となっている)

23.介護保険施設に勤務する介護職員への1.5万円の交付金を医療機関の介護職員についても認めて欲しい。

(給 食)
24.個別栄養ケアマネジメントの促進のため、栄養管理実施加算を25点とされたい。また、栄養ケアマネジメントに基づいて低栄養者に調整に時間のかかる給食を個別に出した場合、低栄養改善食として特別食加算を認めて欲しい。

25.経管栄養の患者の場合、栄養計画書があり1日の必要量が摂取されていれば、回数は1日2回投与でも3食として算定することができるということを明確にして欲しい。

26.立ち入検査の時、行政の管理栄養士から給食に荷重平均を守るように強く指導されることが多いが、栄養ケアマネジメントにより個別対応している現状からみて、一括大量平均という考え方は時代にそぐわない。改善を指導して欲しい。

27.医療療養病床入院患者の重症化が進み、経管栄養や食事介助の必要な患者が激増し病棟での食事提供に困難を伴っている。現行の6時給食の規定はあまりにも固定的概念が強く、概ね、6時以降として改めて欲しい。夕食時間規定を障害者施設等入院基本料を算定している病棟等と、規定を同じにして欲しい。

28.患者個別の栄養ケア・マネジメントを行っていれば、荷重平均や集団給食、各種書類については介護保険と同様に免除して欲しい。

(個室料)
29.現在個室は、全病床の50%までしか個室料を徴収できないが、ユニット化、個室化の進んでいる現状からみて、全病室につき個室料の徴収を認めて欲しい。

(一般病床の特定患者除外規定)
30.一般病床での特定患者除外規定による実質上、高齢者などの慢性期患者の長期入院を許容しないようにされたい。もし現在の経過措置を継続する場合があれば、診療報酬上は、医療区分を適用し公平を期して欲しい。

(亜急性期病棟)
31.亜急性期病棟や障害者病棟の認可について、療養病床は病床面積基準を満たしていることから、人員規定や諸条件をクリアしていれば、一般病床に種別を変更しなくとも認可して欲しい。

(回復期リハ病棟)
32.回復期リハ病棟では透析手技料が入院料に含まれ透析費用が請求できないため、透析患者を敬遠しがちである。療養病床において回復期リハと同様のリハ環境を整備することは診療報酬上からみても難しいため、結果として透析患者に十分なリハを提供できていないのが現状である。回復期リハ病棟で透析手技を算定しても全体としての医療費が増大するわけではなく、むしろ透析患者の社会復帰率を向上させることにつながると思われるため、透析手技の算定を認めてほしい。

(維持期リハ)
33.リハビリテーションの回数を1日1単位、月20単位までとして欲しい。

(特養での医療)
34.特養への外部からの医療管理は癌以外も認めて欲しい。

(介護療養型医療施設との整合性)
35.要望項目10・12・13に該当する患者は、現在、介護療養型医療施設でほとんど対応していると思われる。医療保険療養病床での評価がされない限り、介護療養型医療施設の存続が必要である。

   
 


 
 

 
 

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