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第20回日本慢性期医療学会・福井大会を終えて
第20回日本慢性期医療学会・福井大会大会長 池端 幸彦
(日本慢性期医療協会副会長)

   
 

去る平成24年11月7・8日の両日に、「慢性期医療ルネッサンス(Renaissance)」のメインテーマのもとに福井県福井市内で開催された第20回日本慢性期医療学会福井大会は、あいにくの雨模様にも関わらず、お陰様で会員病院を中心に全国から約1,800名の医療介護福祉関係者にご参集頂き、盛会のうちに終える事が出来ました。まずはこの紙面をお借りして、大会長として心から御礼申し上げます。

そして高杉敬久日本医師会常任理事や西川一誠福井県知事、更にはキム・ドクジン韓国慢性期医療協会会長を始め、県内外の各界各層よりご来賓の方々にお越し頂いた開会式に引き続いて、20周年記念大会としてお招きした宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士で心臓外科医の向井千秋先生からは、夢あふれる宇宙飛行のお話のほか、意外にも宇宙医学と慢性期医療が深くつながっていることをご示唆頂いた素晴らしい記念講演を頂きました。特に、宇宙の楽しさを表現した短歌として。「宙返り何度も出来る無重力」の下の句を募集した応募の中で、「任せてみたい動かぬ身体」という句があったとのご紹介が、宇宙と当学会との関係をも象徴する印象的なお話でした。更に東京大学高齢社会総合研究機構特任教授の辻哲夫先生からは、基調講演としてこれからの在宅医療の流れの中での慢性期医療、ことに食べること動くことの重要性をご教示頂きました。両先生のご講演とも、私に限らず多くのご参加頂いた皆様の心を深く打つご講演だったのではないかと思います。さらに「日本の慢性期医療の近未来」を皮切りに5つのシンポジウムでは、これまたその道のエキスパートの著明なシンポジストの皆様方による大変に有意義なご発表とその後の議論が展開されました。

また本大会は、一般演題としてPC演題:446題、パネル演題:68題、合わせて514題という過去最高の演題数をご登録頂き、2会場に分かれての発表でご不便をおかけしましたが、各会場とも大入りの中で熱気に溢れる議論を展開されたこと、重ねて心より御礼申し上げます。そして今大会から、全ての演題について各座長から発表内容、発表態度等をもとにご採点頂き、当協会学術委員会の厳正なる即日選考のもと、12題の優秀演題を機関誌『JMC』での優秀論文表彰とともに閉会式において表彰させて頂きました。選に漏れたご発表も含めて今大会は優れたご発表が数多かったとの座長の先生からのご評価も頂いており、ご参加頂いた皆様にとってもきっと有意義な大会になったのではないかと感じました。

人口80万人にも満たない全国の中でも小さな福井県での開催と言うこともあり、不行き届きの点も多々あったかと思いますが、何とか無事大会を終えることが出来ましたことは、本大会参加者に皆様方は勿論のこと、本大会の開催に当たり1年以上前から大会開催準備等にご努力頂きました当会事務局員を始めとする関係者の皆様方、更には当日運営スタッフとしてボランティアでご活躍頂いた地元福井県医師会や福井県慢性期医療協会の会員病院の皆様方やその他全ての関係機関の方々のお陰と、改めて心より御礼申し上げます。

最後になりましたが、次年度の東京大会が本大会以上に盛大に開催されますことをご祈念申し上げて、福井大会終了によせての言葉と致します。

 
 

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